メダカの稚魚のおすすめ飼育方法とは?2017.12.16
メダカの稚魚のおすすめ飼育方法とは?
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メダカの稚魚を育て上げることは、メダカを産卵させるよりもはるかに難しいと言われています。なぜならば、メダカの稚魚は生まれてからおよそ2週間の生存率が非常に低いからです。今回の記事では、メダカの稚魚の飼育方法について詳しく紹介していきます。
メダカが産卵!稚魚はどのように育てるべきか?
メダカが産卵した場合にまず一番に気をつけなければいけないことは、稚魚だけの水槽に移し替えることです。親のメダカの餌になってしまう可能性が非常に高いので、メダカの稚魚は必ず大人のメダカとは違う水槽で飼育しなければなりません。
産まれたばかりのメダカの稚魚は針子と呼ばれ、肉眼では捉えきれないほど非常に小さな体をしています。この針子と呼ばれる状態からおよそ2週間が、メダカを無事に育ってあげられるかどうかの分かれ目です。メダカの稚魚は孵化してから3日間ほどの針子の状態の時には、自らのお腹に溜め込んだ栄養分によって生き延びることができます。問題は、この栄養分がなくなってしまってからです。メダカの稚魚は、肉眼で確認できるほどの大きさの餌を食べる事ができません。
自然の中で生息しているメダカのこの時期の主な食料は、植物プランクトンです。よってグリーンウォーターの中で飼育をすれば餌を用意しなくても植物プランクトンが豊富に含まれているため、メダカの稚魚は餌に困ることもありません。しかしグリーンウォーターには、メダカの成長や状態が見えにくいというデメリットもあります。そのため何かが原因となってメダカが弱ってしまっても気づくことができず、いつのまにか全滅していたというケースも度々報告されています。それゆえに多少手間はかかってしまいますがパウダー状の餌を購入し、こまめに餌を与え続けることが最適でしょう。
また、ある程度成長してきたら、ゾウリムシなどの微生物もバージョンとして増やしていくことがおすすめです。本来メダカは雑食ですので、餌のバリエーションを充実させた方が元気に育つ可能性が高くなります。
メダカの稚魚に適した環境は?
メダカの稚魚を飼育する際には、その飼育環境の良し悪しがメダカの生存率を大きく左右します。そのためにも特に始めの2週間は、飼育環境を最適に保つことを何よりも重視しなければなりません。
まずメダカの稚魚を育てるにあたっての水温は、25度前後がベストでしょう。1~2度の変化であればそこまで心配することはありませんが、大きな水温の変化はメダカの稚魚をあっという間に弱らせてしまいます。そのためにも水温計を設置し、定期的に水温を確認することが重要です。またグリーンウォーターで飼育する際には孵化した時点から水質が変わらない方が良いため、なるべく水換えは控えた方が賢明かもしれません。
メダカの稚魚の生存率は、特に水質によって大きく左右されます。ただし稚魚のうちは水換えによって頻繁に移動させるとそれだけで弱ってしまいますので、なるべくならスポイトなどでこまめに汚れを除去することが望ましいでしょう。もし水換えを行うのであれば水道水のカルキは必ず抜き、メダカの稚魚にショックを与えないように注意しながら3分の1ずつ水を入れ替えることをおすすめします。
また、水槽の汚れなどで水面に油膜ができてしまった場合にも、すぐに除去しなければなりません。なぜならば水面に油膜ができてしまうと、メダカの稚魚には酸欠になってしまう危険性が伴うからです。小さな油膜などは軽視されがちですが、水質が汚れていることの合図にもなっていますので十分に注意して下さい。
メダカの稚魚を飼育する際に最も気をつけるべきポイントとは?
メダカの稚魚を飼育する際に、最も気をつけなければならないポイントは屋外での飼育です。なぜならば、屋外の水槽で飼育するとボウフラが湧いてしまうからです。蚊の赤ちゃんであるボウフラは、メダカの稚魚が自然界で最初に遭遇する天敵であると言われています。そしていくら水を綺麗に入れ替えたとしても、蚊が卵を産んでしまえばボウフラは必然的に湧いてしまいます。それゆえにもしも屋外で飼育するのであれば、ボウフラが増殖する夏から秋にかけてのシーズンは十分に気を付けなければなりません。
ボウフラは、メダカが針子の状態の時に餌として捕食してしまいます。そのため屋外で飼育をしていると、メダカの稚魚が全滅してしまう危険性も非常に高いでしょう。またメダカの稚魚はとても繊細なため、ボウフラを抜こうとして水を入れ替えるだけでもダメージを負ってしまう可能性があります。
このようにメダカの稚魚を屋外で育てるには、様々なデメリットが伴ってくるのです。屋外で飼育をする場合には、このような危険性を避けるために水槽にフィルターを設置するのが望ましいでしょう。ただしフィルターに稚魚が吸い込まれてしまう可能性もありますので、網目が非常に小さいネットを取り付けるなどの細かな配慮が必要です。
また、メダカの稚魚は水質が少しでも汚染してしまうと弱ってしまい、生存率も格段に下がってしまいます。水質汚染の主な原因となるのは、餌の食べカスです。餌が多すぎるとメダカの稚魚は餌を食べ残してしまい、その食べカスが水槽の底に沈殿してしまいます。この食べカスが水質を急速に悪化させてしまいますので、餌の食べカスを見つけた場合にはスポイトなどで迅速に除去しなければなりません。またメダカの稚魚を捕食することのないエビや貝類などを水槽に入れることによって、食べカスを綺麗に食べ尽くしてくれるのでとてもおすすめできます。
メダカの稚魚の成長について
メダカの稚魚は、生後3日から2週間に大きく成長するためこの時期を無事に乗り越えることができるかがポイントとなります。生後3日間は、体に蓄えられている栄養分だけで自力で生きていくことができますので特に問題はありません。問題となるのはここから2週間のスパンであり、餌やりのタイミングが非常に難しい時期でもあります。
針子と呼ばれるほど小さな体をしていますが食欲が旺盛なため、餌やりの間隔を空けすぎてしまうと体の成長に栄養が追いつかなくなりすぐに死んでしまうため要注意です。そしてこの時期さえ乗り越えれば後はメダカらしい形に変化していき、動物性のプランクトンや微生物なども食べるようになるため生存率もぐんと高くなります。メダカの稚魚の成長過程を遅らせる原因は、主に日光や水温などのコンディションの悪さが挙げられるでしょう。
特に日光の照射時間が長いほど紫外線によってビタミンDが作られるため、逞しく大きなメダカに育つ傾向にあります。それゆえまだ針子の状態の時は屋内で飼育するのが望ましいですが、1cmぐらいまでに成長したら屋外の水槽で飼育をすることが丈夫なメダカに成長させるためにも望ましいでしょう。
ただしボウフラやヤゴが生息している水槽や、直射日光で水温が上昇しやすい場所などは絶対に避けるようにしてください。また何匹ものメダカの稚魚を飼育する場合には、なるべく同じ大きさのメダカ同士を水槽に入れて飼育することをおすすめします。メダカも、個体によって成長速度は様々です。そのため成長過程が似ているメダカを選びわけ飼育することによって、餌が偏らず同じようなペースで育ってくれます。逆に成長スピードが違うメダカ同士を飼育すると、成長スピードの遅いメダカの稚魚が餌になかなかありつけずに死んでしまう可能性もあるため十分な注意が必要です。
まとめ
このようにメダカの稚魚を育て上げることはなかなかに難しいことですが、知識を身につけているだけで成功率は格段に上昇します。だからこそ同じ条件であっても、飼い主によってメダカの生存率には大きな差ができるのです。
メダカの飼育は、まだまだ奥が深いです。それゆえに、十分なメダカの飼育方法の知識を身につけることが何よりも大切でしょう。
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